煮えたぎる湯

相方が鎌倉の古書店に行きたいと言うので仕方なしに
付き合った。
だんだん独特の味わいとか品の良さというのか人の良さと
いうのか古びた町の温か味というのが薄れていくような
気がするこの頃。行ってもものすごい人ごみだけを見に
行くだけ、そんな気がして疲れることこの上ない。
御成通りはまだましだが、気に入りの店がどんどん閉まるので、
少し悲しくなる。
今日も今日とて気に入りの手芸用品店とレストランが
閉店していた。その手芸洋品店アメリカの製品が主で
この前見たときは店頭に、赤いスケスケレースのヒラヒラ
だらけのエプロンが飾られてて、「あれは裸エ○ロンだよね!」と
友人らで盛り上がったものだった。
トホホ…;;

古書店に付き合わされたのに、カブトムシの古本を買ってもらえ
なかった子供2号。ふくれっつらで文句タラタラ言いながら歩いて
いる。
カブトムシの本なんて何冊あるかわからんくらい沢山あるのに
これ以上増やしてどうする!!と言ったら「たった3冊しかない。
図書館で借りてきたのも入れてもたったの6冊」とブー垂れる。
いや3冊じゃない。5冊以上は絶対あるよオッサン。
なんでそんなにカブトムシとクワガタの本ばっかり増やさな
ならんのだ。
まぁそれはいいとして。
店先で、文句垂れの愚息がふと立ち止まって顔を輝かせた。
そこには外国の美術館の図録、表紙にはルーベンスだか
誰だかの真っ裸の女性の絵。
「ねぇ!この人はなんで裸なの!この時代はみんな裸だったの!」
とか何とか言いながらシゲシゲとウットリ眺めている。

そう言えば、先日友人の息子(小4)が、保健体育の教科書を
無くしたという。
なんで無くしたかというと毎晩毎晩布団の中で、その教科書の
性に関するページをじっくり見ていたら無くなったのだという。
なんで眺めてるだけでなくなるのよ!と友人が叫んでいた。

ま、小さくても男児は男だという訳だな。


うちの家族は私を除いてみんなヌルイお風呂が好きである。
私がいつも最後に入るのだが、そのときは多少沸かしなおして
アツクしてから入る事にしている。
沸かしなおしている最中、私はタイマーをつけるのを忘れて、
テレビに見入っていた。
もちろん「ペヨンジュン」じゃない。
ポンペイ最後の19時間」とかいうドキュメンタリ番組?である。
真剣になって見ていたら、ついつい風呂のことを忘れていた。
かなり時間が経って思い出したときにはぐつぐつと煮えたぎっていた。
煮えたぎってるのが溶岩じゃなくて良かった。
お湯の中には「フロ釜ワンダー」じゃないねんから!というくらい
ゴミだらけになっていた。
煮えたぎった汚いお湯のそばでシャワーを浴びてそそくさ出る
羽目になったのは言うまでもない。
しかもお湯をなんで抜かないで放置しているのかはよく分からない。
トホホ。