神浦元彰(軍事アナリスト)の「J−RCOM」
〜激動する世界の最新軍事情報を発信〜
http://www.kamiura.com/new.html
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■「メールにお返事」1つめ
届いたメール
沖縄で墜落したヘリに
劣化ウラン弾を搭載した可能性はありませんか。
(8月18日)

2年ほどサイト拝見しています 。いつも蒙を啓かれることば
かりです。

今回の米軍ヘリ墜落では、いつもながらの情け無い我らが政府
の対応なにも言わない小泉首相、外務省にほとほと嫌になって
しまいました。 (今に始まったことではないですが)。

ところで、現場のヘリ残骸を回収する米軍の兵士が防護服、防
護マスクをしている映像がニュースで流れました。劣化ウラン
弾を積んでい たということなのでしょうか。だとすれば周辺
地域への影響は?

独自に放射線計測をすることは出来ないのでしょうか。それと
も、ああいう場合は何があっても防護服を着るものなのでしょ
うか?

暑い日が続きますが、ご自愛下さいますよう 。

■所長コメント
ヘリの残骸を回収する米軍兵士が防護マスクや防護服を着用し
ていましたか。私はそのニュース映像をみていませんで知りま
せんでした。航空燃料が多少有毒でも、防毒マスクをする必要
はありません。もしそれが事実なら劣化ウラン弾搭載の可能性
があります。

燃焼していれば計測は可能です。もし確かに防護マスクや防護
服を着用していれば、すぐに現場で放射線量を測定してくださ
い。ただし航空燃料が詰まった燃料タンクを回収するとき、燃
料が漏れ出し皮膚に付着する場合を想定していることも考えら
れます。

とにかく放射線の測定は可能ですから沖縄の関係者は事実を確
認して下さい。

追加

今、確認しました。今朝(竹山の註:8月18日)の読売新聞
に黄色い防護服の作業風景の写真が掲載されています。確かに
通常の航空機事故とは異なる奇妙な写真です。

劣化ウラン弾は戦車や装甲車の装甲をうち破ったときに、その
摩擦熱で発火し、そして高温で激しく燃えます。その燃焼の時
に発生する煤煙に有害な放射能が大量に発生します。

ヘリの墜落程度の衝撃なら、燃焼しない可能性が高いでしょう
。写真を見ると箱に入っているようなので、劣化ウラン弾であ
っても発火はしていないようです。発火しなければ大量の放射
能をまき散らすこともありません。

しかしこのオレンジ色の箱が劣化ウラン弾並みの危険物と予測
できます。私が現場の記者ならこのオレンジ色の箱の取材を開
始します。これが原因で米軍は日本の現場検証を認めなかった
可能性が高いと思います。


■「メールにお返事」2つめ
届いたメール
墜落現場では放射能計測器(ガイガーカウンター)を
持ち込んでいました。(8月18日)


神浦さん、 昨日たまたま事故現場を詳しく見た20人くらい
の人たちと懇談しましたが、米軍は現場にガイガーカウンター
を持ち込んでいたそうです。

放射能物質を警戒したのは確かです。 劣化ウラン弾を積んで
いたのではないか、とみなさん疑っていました。 報道は地元
紙でも見当たらないようですが。

この老朽ヘリはどんな訓練をしていたのでしょう。輸送機であ
って、攻撃訓練ではない…。 汚染された物質を定期的に海に
捨てにでもいっていたのでしょうか 。(神浦・・・・自称た
だもの通信員)

■届いたメール
(中略)
確かに写真は防護服にしっかりとマスクをつけてますね。

ところで、阿修羅サイトを見ていたら、墜落事故についての投
稿がありましたので、お 知らせします。「積み荷」について
の情報はまだないようですが、全国では放映しなか ったであ
ろう沖縄のTV局の映像や墜落時の様子など、情報満載でした。

私もまだちゃん と全部読んではないので(今、会社なもんで
)恐縮ですが。 沖縄米軍ヘリ墜落事件、QAB琉球朝日放送
のスクープ映像:事故直後の建物内潜入& 沖縄のテレビ各局の
日々のニュースがパソコンで見れる&辺野古の座り込み
ttp://www.asyura2.com/0406/war58/msg/746.html
以上、取り急ぎお知らせいたします。

■所長コメント
やはり劣化ウラン弾を運んでいたのでしょうか。あくまで可能
性の話ですが、荷物の劣化ウラン弾の一部が墜落時の衝撃と火
災の熱で燃えた可能性があります。

緊急に専門家による現場での放射線調査が必要です。もし現場
放射能を検知したら、劣化ウラン弾が燃焼したときの場所や
風下は危険です。緊急に避難しなければなりません。

旧式のCHー53Dなら激しい訓練には使わないと思います。
私はただ地上と空を上下するパラシュート降下訓練に使うぐら
いと考えていましたが、当時、そのような降下訓練が行われて
いなければ、重量物の運搬に使われていた可能性があります。

放射線量の計測には沖縄県警には無理でも、自衛隊放射能
測をやれる能力や機材があります。もしこれで自衛隊が動かな
ければ、陸自が沖縄にいる理由はありません。防衛庁は米軍に
情報の提供を求めるとともに、自衛隊に派遣を命じて現場で準
備調査を行うべきです。

米軍が情報を公開しない以上、最悪の場合を想定して動く必要
があります。


沖縄国際大学HP
http://www.okiu.ac.jp/urgent.html